Azuという名のブシェミ夫人

360のAzuという名のブシェミ夫人のレビュー・感想・評価

360(2011年製作の映画)
3.9
世界中の都市を舞台に、複数の男女の運命が交差する群像劇。
アンソニー・ホプキンス、ジュード・ロウ、レイチェル・ワイズ、ベン・フォスターらの豪華キャストなのにDVDスルーだったのは残念。
確かに全体的に地味だけど、一つ一つのエピソードが小粒でありながら魅力的で、良作だと思った。

“360”という題名が象徴する運命の輪。自分を取り囲む360°の世界。
まるでバラバラと思える人たちが、実は同じ物語の輪の一員だったりする。
誰が悪い?何がいけなかった?どうしたらいいの?
みんなが何かしらの想いを抱えて生きてる。
あちこち旅したり、いつもの自分とは違う思い切った行動をしてみたり、逆に欲望を自制したり。
片思いしたり、浮気したり、不倫したり、家族を愛したり。
登場人物たちが何かを変えようとして歩き続けて、辿りついたのは結局360°廻って元の場所だったりもする。
でも、そのスタート地点に戻ってきたのは前と全く同じ自分なのか?
いいや、ちゃんとグルっと廻ってきた分変わってるんだ。
だから、遠回りに思えても結局状況は変わんないって思っても、歩きだしてみたらいいのかもしれないな。
私の人生もどっかの誰かと輪っかで繋がってるんだ!

『人生は一度きり。チャンスは何度ある?』
いいセリフだった。