メル

ファクトリー・ウーマンのメルのレビュー・感想・評価

ファクトリー・ウーマン(2010年製作の映画)
3.9
1968年ロンドン東部にあったフォード社の女性社員達が実際に起こしたストライキを題材に作られた作品。
日本未公開だったんですね。

女性というだけで給料が男性の半分だなんて、そりゃあ不満が出るわよね!
型紙も無くフリーハンドで車のシートを縫製している熟練者なのに、低賃金の理由は「非熟練者」という肩書きだから。🤣

組合のトップが会社側となあなあになってたり、組合経費で高級な食事や観光などの不正利用もよく聞く話。
女性達のストが長引いた結果として男性社員まで影響が出て、周囲からの風当たりが強くなったり。

アメリカとの関係悪化を避けたい首相はそれとなく圧力かけるし、フォードの本社からやって来た担当者は脅しとも取れる発言をするし…。

でも事態が大きく動く時というのはやっぱりタイミングが大事なんだなぁと。
労働党政権が発足して2年目だったり、雇用、生産性担当大臣が女性だったり。

ロザムンド・パイクがとても良い役。
世界有数の名門大学を優秀で出ても夫は常に彼女を自分より下に置いておきたいのだ。
その辺の世界共通感はひしひしと伝わって来る。

男性と同じ技術や技能、それ以上の能力を持っているなら、それを認めてもらう権利を主張した作品でした。

サリー・ホーキンスが夫に向かって言う。
「浮気もしない、賭け事もしない、暴力も振るわない、そんな当たり前の事を威張らないで!貴方は何にも分かってない!私達が欲しいのは権利なのよ、お情けじゃない!」
男性と女性は常に平行線っていうのが実感として伝わる会話ですよね。
何だか視点がずれてるのよね🤣
メル

メル