すずき

きっと、うまくいくのすずきのレビュー・感想・評価

きっと、うまくいく(2009年製作の映画)
4.9
インドの名門工科大学。写真家志望だが親の希望でエンジニアを目指すファラン、貧乏な家に生まれ大企業に勤め家族を養う事が目標のラージュー、そして学年1の学力だが自由奔放だが学歴競争社会を否定し、その態度の為学長に嫌われている異端の天才・ランチョーは寮のルームメイトだ。
周りの人の人生を変えるほどの大きな影響力を持つランチョーだが、卒業後、行方不明となる。
10年後再開したファラン、ラージュー、そしてランチョーを敵視する学年2の秀才・チャトルは、思い出を振り返りながら現在の彼を探す…。

競争の激しい大学生活に苦難は多いが、タイトル通りにきっとうまくいく、ハッピーなサクセスムービー。
困難を物ともせず、我が道を行き、結果全て上手くいく完璧超人ランチョー。それだけ聞くと、ご都合主義で嫌らしくて説教臭いように思えるけど、鑑賞中は全然そんな事なくて、むしろ応援したくなる好漢だ!
それだけに、現在のランチョーは何故姿を消したのか、という謎にも引き込まれる。

きっとうまくいくストーリーだから、悪く言えば展開や伏線が読めてしまう、良く言えば期待を裏切らない。
先が読めてもこの映画の魅力は損なわれなかったので、この場合は後者だ。

基本コメディなんだけど、インドの学歴社会や若者の自殺等、社会問題も取り扱っている。

3時間弱の映画の中に、エピソードがいっぱいで飽きさせない。まったく長く感じられなかったインド映画の傑作だ!