至る所で評判が良いし、ベストムービーに挙げてる人も多い人気作。
インドらしい色鮮やかな映像が印象的で、ラストシーンの広大な景色に原色の衣装やバイクが色を添える画が特に圧巻。
テンポの良い楽曲を挟むミュージカルテイストが独特だけど、どれも嫌味がなく自然に差し込まれるので違和感ゼロ。
寧ろどの曲もノリが良く、ポジティブで前向きな歌詞を追っているだけで元気がもらえそう。
ストーリー自体はとても直球で、笑いあり涙ありの所謂「いい話」なんだけど、ありきたりの平凡な雰囲気ではない。
インド独特の感性でテンポ良く仕上がっているから170分という長丁場でもダレないし、独特のリズムが感じられる映画。
目まぐるしく色んな出来事が起こる起伏の激しい展開の中に、家族・友人の絆や教育・社会に対する問題提議をさらっと自然に盛り込みつつ、ラストではちゃんと心がスカッと晴れるような気分に持って行く。
押し付けがましくなく重たすぎない演出も良かったし、落ち込んでる時に観たらそっと背中を押してくれそうな優しいお話。
インド映画にはナヴァ・ラサという人間が抱く9つの感情を取り入れるというのが基本ベースだそうで（恋・笑・涙・怒・勇猛・恐怖・嫌悪・驚き・平安)
この映画もまさにその9つの感情が全部ぶち込まれているうえに、その究極系みたいな作品なのかなと思った。
エンタメ要素とポジティブの贅沢盛りで、日頃観ないジャンルではあったけど新鮮で面白かったです。
