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プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命のTSのレビュー・感想・評価

3.7
【刻まれた罪は残り続ける】78点
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監督:デレク・シアンフランス
製作国:アメリカ
ジャンル:犯罪
収録時間:141分
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悪しいライアン・ゴズリングを拝めるクライム映画。途中えっ?となってしまいますがその後の展開が中々面白い。前半と後半が異なる面白さなのが高評価の要因の一つと言えそうです。副題の「宿命」は蛇足な感じがしますが、まあ確かに的を得ているのでギリギリセーフかなと思います。

バイクのプロであるルークは、遊園地のショーでバイクスタントをして生計をたてていた。ある日昔の恋人であるロミーナと再会し、ルークとロミーナの間に子どもが出来たことを知らされるのだが。。

サーカスのシメによくある円形の鉄カゴの中でバイクが何台も走るという神業を披露するルーク。自分の生活でもギリギリであったのに、子どもが出来たとなると放っておけないのが親の性。町の修理工場に勤めるものの、そこの店主が昔銀行強盗をよくやっていたのが運の尽き。彼の神業レベルのバイクスタントに目をつけ、ルークとその店主は銀行強盗をしでかしていくのです。最初、ルークは躊躇したものの、一度成功して快感を覚えたのか、懲りずに繰り返してしまうのです。

これが終盤まで続けば今作の評価は並程度だったのかもしれません。ところが今作は後半でやや捻りをいれてきます。15年という長いスパンを利用し、鑑賞者に一定の納得感を与えるのです。まさに宿命。そんなことが偶然といえどあり得るのだろうかと思ってしまいますが、いつバレるのだろうという緊張感を持ちながら見るのが中々面白い。前半は単純な主人公による犯罪現場を、後半は因縁の相手がいつお互いを理解し拳を交えるのかというスリル感を楽しむことが出来ます。やや尺は長いですが最後まで程よく飽きずに観れると思います。
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