このレビューはネタバレを含みます
前作はヒーローに憧れる青年が自らヒーローとなり街のチンピラの悪業を裁く少女と共に悪の組織に立ち向かう痛快アクションでした。
主人公は青年キックアスのはずがヒットガールのちびっ子でキュートながら残酷な手段で 悪者をメッタ斬りする、大人顔負けの成敗っぷりがいい意味で目立っていて面白かったです。
勧善懲悪ではあるものの、学校では冴えない青年が正義に目覚めヒーローとなり見返すという意味でも、殺された父親の復讐を果たす為にヒットガールが悪の組織に単独で乗り込むという意味でも、「リベンジ」というのがテーマだった気がします。
これまで自らヒーローとなり街の悪を成敗するというのが一番の目的であったが、今作では彼らもまた成長し、大人からはそれが「ごっこ」に見えてきていた。
ヒットガールは前作で殺されてしまった父の代わりとなる保護者に「ヒットガール」が本当のお前ではないと諭され約束を守り、正義の活動を辞めてしまう。
仲間がいなくなり孤立してしまったキックアスは仲間を探し、あるヒーローグループに入る。
そんな時、前作で悪の組織のボスであり父親を殺された息子が「マザー・ファッカー」と名乗り組織を立ち上げ、目障りなヒーローグループを潰しにかかる。
そこに父親を殺したキックアスがいると知った彼は、復習に出る。
ここから前作とは逆方面から「リベンジ」が始まる。
今度はキックアスの父親が殺される。
「リベンジ」の極みである「眼には眼を」である。
混沌としてきたが、同じく父親にヒーローごっこを辞めるように諭されていたキックアスは自分にとって「正義」とは何か?をここで見出し再びヒットガールを誘うが・・・。
自分にとって目指したものが本当に正しいものなのか、やはり挑戦してみないと分からない。
それが一見馬鹿馬鹿しいことだったり、危険だったり、無謀なチャレンジであっても。
その失敗例がマザー・ファッカーであり、その苦悩を表現したのがヒットガール、成功例がキックアスである。
メッセージ性がより強かった今作はまた違った面白さがありました。
最後に、疑問が1つ。
顔面こそそれっぽいが、ジム・キャリーの使い方が贅沢過ぎやしないでしょうか!!!!!