下半身ネタをテーマにした短編エピソードをオムニバス形式で収めている、艶笑コメディ映画。いわゆるひとつの「超インテリほど、大人になってからバカなことを大真面目にやりたがる」の法則。
日本では、ラブ・コメディ路線の「アニー・ホール」が先行ヒットしてからの遅い公開となった作品（1981年に日本初公開）。実際は、ウディ・アレンがナンセンス・コメディ路線を突っ走っていた頃の、初期作品に位置付けられる。
役者陣では、羊への性愛に目覚めるジーン・ワイルダーが、抱腹絶倒の面白さ。また、若手時代にノンクレジットで怪奇映画に出演していたジョン・キャラダインを、マッドな性科学者の役柄で起用しているため、不思議に涙腺を刺激させられる。
エピソード別に既成作品からのパロディが込められており、「バッカでぇ～」と声を出したくなるシーンが連発する。とりわけ、人間の脳内をSF映画の司令室に置き換えるエピソードが出色の出来栄え。
