愛のコリーダの作品情報・感想・評価

「愛のコリーダ」に投稿された感想・評価

まあある意味問題作ではあるけど普通に良い映画でした(小並感)
うみち

うみちの感想・評価

3.5
実際にあった「阿部定事件」を題材にしたエロティックスリラージャンルの問題作。
ねっとりとした話ではありながら、映像描写としてはある種アダルトビデオの類とはまた違ったあからさまなエロで、これはアートだなと思った。
性と欲が混沌とする淀みの中に、煌めく狂気的な愛情。
吉蔵が定の欲望を引き出し、受け入れ、やがてその欲望は愛の大きさと反比例するようにエスカレートし、2人を大きく飲み込んでしまった。
定の心の穴はきっと性交を通じてしか満たされなかっただろうし、それを許し、受け入れる吉蔵の心もまた崇高なものだった。
ハードコアポルノと思いきや、ピュアラブですよこれは。
あゆみ

あゆみの感想・評価

3.9
幻の映画的な存在だったのが、数年前に完全版がリリースされたタイミングで観ました。

定役の女優さん、他の出演作を見てもやはりピンク映画の女優さんなんだろーか。
ほんとに艶っぽくて、美しくて、精神が壊れてしまった、狂ってしまった表情とかすごい!!

若き藤竜也もほんとに二枚目!
単純に、実際にセックスをしながら演技する。
セックスをしながらも、つまりは行為に没頭してはいけない。
それだけでも、映画の脱構築というか、ドキュメントを描いているようで、実はフィクションでしかないという虚と実が螺旋階段のようにグルグル回る。

愛のコリーダ(闘牛)なので要はセックスを通して男と女の殺し合い。
どっちがマタドールで、どっちが牛なんだろう。

僕は大島渚は、映画の虚構を解体する、ということで、「日本人」というものを解体する、とか、映画を言語にするために「政治言語化」しようと試みた作家だと思っているのだけど、初期作品においては比較的その脱構築や政治言語化は、実際のところ非エンタメ的で、上手くいってないと感じることが多かった。

そもそもが、エンターテイメントとして、という意識があまりないのかもしれないが、それ故に「映画」としての映像的なカタルシスも殺していた部分が多い気がする。
その欠落にセックスを描いていた気がするが、ストーリーも、映像的にも色っぽさが足りなかった。

本作における性描写については確かに過激かもしれないが、基本的にはアダルトビデオ的にも映る。
少なくとも、映画におけるセックスシーンの官能性というのは、直接的な描写には上手く宿りにくいものだとも思う。

やはり人物の魅力と、描くべき性の描写に物語的な必然をより強く感じさせないと成立しにくいと思う。
そういう意味で個人的に、官能を心から感じるセックスシーンというのはあまりない。

特に本作はセリフとしての猥語と行為の応酬で、卑俗な官能はあるかもしれないが、なかなかこちらの感覚に強く訴えるのは難しい。
特に変に生々しい会話にはエロスは乏しく、また、リアルに性描写を挟めばなおさら。
物語と映像のバランスは分裂している。

本作の後の「愛の亡霊」以降は非常に物語性を強調した作劇に切り替え、物語のドライヴ感がまさに巧みなエロスを表現していることを考えれば、大島渚も純粋に物語を語った方がいい、と思ったような気がする。
空衣

空衣の感想・評価

3.4
性を愛に転換する低俗さだけを切り取られると、もはや好き。
セックス依存症というよりか(吉蔵の?)男性器依存症なんだな、って妙に客観的になってくる。そして、あのラスト。
『愛の流刑地』と似てます

昭和11年に起きた安部定事件を題材にしたもの。
昼夜を問わず、食事も取らないほど愛欲にのめり込んでいく人間を描いた怪作
当時の日本では大幅に修正をかけたものが公開されたらしいがそれも納得。
セックスシーンは演技ではなく実際に行っており、セックスシーンへの多大な気合いが感じられる。
ラストシーンは男性諸君は思わず目を背けてしまうのではないだろうか
ちなみに某エロ動画サイトで無修正版が見れます。
piii

piiiの感想・評価

4.7
もはやアートです。
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