ふぅーっ完走したぜぇ。映画館で一気に観たかったやつ。工場の手すりに沿ってフレームを合わせていくキャメラワークが素晴らしい。喧嘩したり、女性の話で盛り上がったり、家族の愚痴を言ったりと労働者のホモソ空間をじっと立ったまま捉える。幾度となく挿入される路線のショットが見事なまでに工場街の衰退と廃墟を表していて、そこに三年もの撮影期間の執念を感じる。列車のショットに関してはリュミエールを狙っているとさえ思った。家族写真を見る男性の額に何か垂れてると思うと涙が溢れていて、ついつい釣られてしまった。こうして無名の人々に光を当て、デジタルキャメラの使い手ワン・ビンが誕生したんやなぁ。