百鬼園先生

鉄西区の百鬼園先生のレビュー・感想・評価

鉄西区(2003年製作の映画)
3.0
1999年冬から2001年春まで。世紀をまたぐ中国の工業都市の記録。@vimeo

第一部「工場」☆☆★
巨大工場が屍となるまで。素っ裸で工場内をうろつく風呂場の動線がまずおかしいが、破産後の工場でその風呂だけが沸き続けている下りがエモすぎる。「今撮っておけ、すぐ無くなるぞ」

第二部「街」☆☆
艶粉街の青春白書かよーなんだかなーと思っていたら、青春が街ごと再開発でなくなるという凄まじい展開に。雪と塵と泥のスラム。工場はバカでかいのになぜ労働者の家はあんなに狭いのか。

第三部「鉄路」☆☆☆
老杜のおっちゃんとファザコン酒乱息子のエピソードから目が離せない。大切そうに家族写真を見る下りで涙。三部作で唯一ラストに人間らしい幸せが写っていて救われたが、犬の毛毛ちゃんはどこいったの?