園子温によるHIPHOPミュージカル。最初はその斬新さに結構楽しめた。ちゃんとラップに字幕をつけてくれたのも嬉しい。さすがに30分経ったくらいでその世界にも慣れてきて、1時間くらい経った頃には正直飽きてしまったが。
何はともあれ鈴木亮平が素晴らしい。彼一人でこの映画を引っ張っていってると言っても過言ではない。圧倒的な存在感と肉体の説得力。ライバル役があまりに華がなく残念だったが、ラッパーを起用したらしいのでしょうがないのかな。その割に彼のラップシーンは少なめだった気がするけど。あと地味に全体のストーリーテラーことMCを担っていた染谷将太も良い味出してた。全編がうるさくガチャガチャしているので、彼が画面に登場したときの安心感たるや。あと園子温は女優の魅力を最大限に引き出すのが本当に上手いといつも思うのだが、今回も清野菜名を最高に撮っていて相変わらず素晴らしいと思った。窪塚洋介が意外と普通で目立たなかった。竹内力はやり過ぎ。
ストーリーはほぼ無く、ただの抗争。アクションの撮り方は相変わらず極端で面白いので、独特の映像と合わせてそこそこは楽しめる。前半だけでラップとアクションとエロは十分味わえるので、ストーリーが無い分、あまり後半を見る必要はないと感じた。
