みあ

武士の献立のみあのレビュー・感想・評価

武士の献立(2013年製作の映画)
3.5
包丁侍と侮るなかれ!

時は加賀騒動の頃(1700年代)。
加賀藩6代藩主“前田吉徳”の側室である“お貞の方”に仕える女中“春”は離縁の末、お貞の方の下に出戻りとなっていた。
彼女は気が強く持て余されていたが、加賀藩台所方“舟木伝内”に料理の腕を惚れ込まれた。
舟木は春に自身の息子の嫁にと切望されるが、春も息子の“安信”も乗り気ではなかった…

料理を題材に創られた作品ではあるが時代劇としてのヒューマンドラマとしても凝っている。
それも実在した“舟木家”を基に創られているからかと。
剣で身を立てる男社会でありながらお役目とは言え揶揄の対象とされる包丁侍とは葛藤が窺い知れる…
そんな複雑な心理描写・時代背景が活かされた作品。
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