LalaーMukuーMerry

武士の献立のLalaーMukuーMerryのレビュー・感想・評価

武士の献立(2013年製作の映画)
3.9
思いのほか心温まるお話でした。
          *
江戸時代半ば、加賀藩に実在した「包丁侍」。伝統ある加賀料理(といってもどんなものか私は全く知りません)の基礎をつくった舟木伝内。彼が江戸で見つけ、跡取り息子の嫁にとほれ込んだお春(=上戸彩)と、包丁侍としては落第生の息子、安信(=高良健吾)の物語。と言うよりは、ダメ跡取りにやる気を起こさせ、一人前にして、藩の一大行事の饗応料理を取り仕切る大役を夫がちゃんと乗り切れるように、ピンチをチャンスに変えて夫を助ける、お春の内助の功の物語でした。
          *
当時の物流は現在に比べればほとんどゼロに等しく、電気もガスもなかった時代に、各地の特産品を集め、暗い厨房で火加減を微妙に調節して、たくさんの種類の御馳走を作るのは、どんなに大変なことだったろう。そのへんにも想像を巡らせるのがよろしいかと・・・