いやなところが一つもない。
主演の一心不乱で不器用な恋と先生・ライバル・東京のダンス講師・おとぎ話のキャスティング、全部が全部、彼女の人生になくてはならない満点の存在。
いつだって女の子は片思いの相手に「キチガイと思ってほしい!」と心の中で叫んでいるんだろうか。
恥ずかしくて恥ずかしくてとても言えない心の声を恥ずかしいと自覚しながらも表に出すことは、彼女のダンス観と同じ。
ピナバウシュ知ってるってだけで好きになってしまう気持ち、わかるな。
どうでもいい彼氏をつくって、先生の気を引こうとするあの廊下の眼差しはこの映画の、日本映画界の宝です。溺れるナイフの椿のシーンにも全く同じコマツナナの目線があったけど、ここが原点。
おとぎ話も好きだし、最高でした。