めしいらず

ブエノスアイレス恋愛事情のめしいらずのレビュー・感想・評価

ブエノスアイレス恋愛事情(2011年製作の映画)
3.2
世界の隅々まで張り巡らされたネット環境。個人主義へ傾く一方の人々は、古くさい人間関係が煩わしいと忌避しがち。皆、スマホを片手に自分の時間を満喫。いつの間にか人の群れが恐ろしいものになっていた。それなのに遠ざかった筈の人をネットを通じて求めてしまう矛盾。でも彼らは仮想世界の住人だ。だから結局は生身の人との繋がりが欲しくなる。そんな風に現代人を身勝手にしたのか個人主義で、それを許容していくのがこれからの人間関係が進む方向なのだろう。人はやっぱり一人きりではいられない。それだけはどんな人の性向が変化しても変わらない。怖くても人の群れに交じらなければウォーリーは探せないのだ。上から俯瞰するのではなく同じ地面に立たなければ何も始まりはしないのだ。
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