エディ

バーニー みんなが愛した殺人者のエディのレビュー・感想・評価

2.3
誰からも愛されているナイスガイが殺人を犯した経緯や顛末を描いた実話に基づいた映画。特異な事件なので絶対面白いだろうと思っていたが、演出、脚本がしょうもなさすぎて退屈極まりなかった。

舞台はカーセージというテキサスの田舎町。この町で葬儀屋の助手として働くバーニーは、明るく社交的で人当たりが良いので誰からも愛されていた。彼は丁寧な葬儀、遺族への配慮といった仕事ぶりだけでなく。野球クラブ指導や教会活動、劇団出演、そしてアート展の誘致といった様々なことをして町を盛上げているのだ。そんなバーニーは大富豪の夫を亡くし落ち込んでいた老婆マージョリーにも優しく接するようになる。彼女は性格が悪く町中の人々から憎悪されているだけでなく、家族や親戚とも絶縁状態の性悪な人物だったが、バーニーの献身的な姿勢にほだされて心を開くようになる。しかし、生まれながらの独占良くの強さと傲慢さが現れてバーニーの全てを支配するようになり、バーニーは精神的に追い詰められてしまう。。。

奇想天外なことを期待していたが、映画は最初からドキュメンタリータッチで事実を説明していくだけなので拍子抜けしてしまう。肝心の殺人はタイトルでネタバレしているし、バーニーが人を殺すことがクライマックスではないので、かなり早い段階で事件は起きてしまう。では、その後何を描いているかというと、相変わらずドキュメンタリータッチで裁判のやり取りなどをぐだぐだやっているだけ。
ドキュメンタリーのように町の人や親戚、判事などの証言をただ流し、そこに再現シーンを入れるだけなのだ。

なので、捻りも何もなく、起承転結も盛り上がりもなく事実を淡々を見せられるがこれは退屈だ。

せっかくの面白い事件なのを全く面白く描けない脚本も問題があるが、もっとひどいのは演出だと思う。

バーニーはナイスガイで描かれているが、彼が追い詰められていくサマがリアリティに欠ける。相変わらずナイスガイなので、窮鼠猫を噛むような咄嗟の殺意を感じさせないのだ。
また、判事を悪役にしているのだが、ラストの裁判でも全く盛り上がれないのは、判事とバーニーとの対立をきちんと描いていないからだ。

ブラックコメディとか評されているけど、面白いと思ったシーンは一つも無かった。町中の人が愛しているというのもバーニーのナイスガイぶりも全て平板。ドキュメンタリー風にしておきながら、時折、バーニーの一人称が入ってバーニー目線のシーンになってしまっていたりするなどの稚拙なところもあって、まるで素人が作ったみたいな映画に思えた。

ラストも「はぁ?」って感じなので、わざわざ映画化して何を伝えたかったのだろうと思ってしまった。
ジャックブラックは個人的に好きだし、この映画でも良い味出しているだけに残念だ。