モリ

劇場版 STEINS;GATE(シュタインズ・ゲート)負荷領域のデジャヴのモリのレビュー・感想・評価

3.8
栗ご飯のための映画。
私は好きです。

まぁ、それは置いといて。
まだこの頃の時代って、未来を選ぶんだ!的なノリがあったのかもなぁ、そう見直して思いました。

パラレルな世界の中で未来を選ぶことが出来るオカリンは作中、神的なポジションにいるわけですれど、神って責任重いですよね。

誰かの幸せは誰かの不幸である。
因果は絡まり、全ての人を幸せにする選択等選べやしないんです。
だから、全ての物事は決まっている、そう説く決定論は、一部の人にとっては何にも変え難い救いになる。言い訳できるわけですからね。自分がどうするかは決まっている、それ以上もそれ以下も無い。仕方がないんだと自分に言い聞かせることができる。
でも、そんな都合の良い話ないんじゃない?って疑ってかかっちゃいます。私は。

人は自由という罪を背負っている。そう言った哲学者がいました。
選択の自由があるから後悔が生まれる。そのくせ、各選択肢の結果も何もはっきりとは示されない。不親切なゲームですよね。生きるってことは。
人から見ての正解は自分にとっての正解じゃありません。

この映画は、きっとオカリンの正解だと思う選択の結果なんでしょうね。
そして世界のどこかで、その選択で不幸になる人がいる。描かれないだけで。

パラレルワールドがあってもなくても、選択の重みは変わりません。
現実は、答え合わせのできないシュタゲなのです。
モリ

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