ksr1702

オンリー・ゴッドのksr1702のネタバレレビュー・内容・結末

オンリー・ゴッド(2013年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

照明の使い方が独特な映画だった
光の色によって人物の心情とか状況とかを表しているのかな?
主人公の兄貴が娼婦を殺してそこに刑事と父親が来るシーンなんかは兄貴と殺された娼婦は真っ赤な光に照らさたけど、刑事は逆に青い光だった。
娼婦の父親は最初青側だったけど主人公の兄貴をぶち殺してから真っ赤になってた
ジュリアンとマイの濡れ場でも部屋全体真っ赤だったのは、ジュリアンが腕を縛らせているところとあわせて、父親を殺したときの情景を思い出しているのをあらわしてるのかも
母親と会うシーンも真っ赤だったしジュリアンは母親を殺したいと思ってたのか、あるいは単に母親と会って父親を殺したときの事を思い出してたのか
刑事がカラオケで歌うたってるシーンもステージにいる刑事だけはライトに照らされて白だけど他の刑事は真っ赤なライトで照らされている
赤で照らされてる刑事はまだ現場の血だったりが頭から離れないのに比べて、白で照らされてる刑事は人を殺してももう平常にもどってるみたいな残忍さをあらわすシーンだったり?
全体にわたって俳優の表情がまったくないのもわざとやってるだろうし表情とか心情を照明や別のもので表現しようみたいなある種文学的な試みなのかもしれない
小説でいえば地の文みたいなものを映画でも使えないかなみたいな
ドライヴでもできるだけセリフを少なくストーリーを展開することにこだわりかあるいは美学を持っているようだし無論こういう実験をしたかった可能性もなくはないかもしれない(もしそうなら伝わってないから実験は失敗か?)
まあ単に色彩ゆたかな画をとりたかっただけなのかも知れんけど
最後のシーンがジュリアンが手をぶった切られるところで終わってるのもなんだかそんな終わり方かよって感じだけど
ジュリアンが手にコンプレックスを持っていたことを表現するために用意されたであろうシーンがところどころにあったから(マイに手を握らせる、縛らせる、手を洗い続ける、母親の死体に手を突っ込む等)
あれはあれできれいな終わり方なのかもしれない
元のOnly God Forgivesってい題名も直訳では 神だけが許しを与える みたいな意味だけど裏を返せば 人は容赦しない っていう意味になるわけで
容赦しないってあの刑事の行動様式そのままなきがするし、あの刑事を描きたくて作られた映画なのかもしれない
ついジュリアンのほうに目がいってしまったけど刑事のほうに注目するとこの映画の本質に近づけるかもしれない
刑事が娘と話してた 熊はいたずらするから置いてこうね みたいな(うろ覚え)会話の意味もわからなかったけど何か意味はあるはず
わからないことが多すぎて評価するのに若干躊躇するけど
こういう実験みたいな映画を積極的に認めていけば映画の表現の幅が増えるかもしれない
イケメンがボコボコにされてるシーンは見ててスカっとするからもっとやれ
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