サイクロプス

ウォールフラワーのサイクロプスのレビュー・感想・評価

ウォールフラワー(2012年製作の映画)
4.0
繊細で壊れそうな青春時代が詰まっている

大人になれば、周囲との違和感をよくあることと整理したり、こともなげに苦手な人と一緒に仕事ができたりする
それは何かを諦めたり割りきったりした後のことであって、初めから器用に振る舞えるものじゃないと思う
そんなことを思い出させてくれる映画

主人公のチャーリー(ローガン・ラーマン)は、とりわけシャイで高校の同級生とは容易にはなじめない
もともと社交的でないうえに、様々な過去を抱えて生きている
そんな彼の前に美少女サム(エマ・ワトソン)とその兄パトリック(エズラ・ミラー)が現れる
少しづつ仲間が増えたり、尊敬できる先生と出会ったりするけど、すんなりとはいかない

観てる始終、おなかの底の当たりをざわざわと掻き立てられるような気がした
サスペンスと似ているようで違う種類のハラハラ感
チャーリーがピックアップトラックの後ろに乗って、おそるおそる両手を広げる場面
トンネルから橋の上に出た瞬間、ぐっときたあとなんか救われたような気分になった