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ウォールフラワーのyumeayuのレビュー・感想・評価

ウォールフラワー(2012年製作の映画)
3.5
"僕らは無限だ"

エマ・ワトソン、エズラ・ミラーが出演しているということと、Filmarksのフォロワーの皆さんの評価も高いことから前から気になっていた映画のひとつ。

まぁなんというか…。
青春映画として、この上なく素晴らしい作品でしたが、なんかストーリーよりも自分の高校時代の事が頭をよぎって全然集中できなかったですね。
いいことも嫌なこともいろいろと思い出してしまった…(苦笑)。

実は僕は高校生活にあまりいい思い出がない。というか、後悔していることが多い。
別にイジメられていたとか、学校がつまらなかったとかではなくて、勉強も部活も恋愛もすごく中途半端で、毎日を平々凡々と過ごしていたからだ。
今作のスクール・カースト的に考えると、人気者のフットボール選手でもなければ、「はみ出し者の島」の住人になるほどでもなく、ホントに"普通"の生徒だった。映画でいうモブキャラだ。
恩師と呼べるような先生にも出会えなかった。
なので、もっと青春を謳歌しておけばよかったと、今でもずっと思っている。

そういう意味では、今作の主人公チャーリーのように好きな子がいて、悩みもあって、小説家という夢もあるのはすごく充実していて羨ましくもある。
その分、トラウマを抱えていたり、辛いことも多いのかもしれないけど…。

「高校生活もいつか思い出に変わり、写真も色あせる。いつか親にもなるだろう」
「でも今この時は、思い出じゃない。現在進行形だ」

ラストにチャーリーが"君"に宛てた手紙の一文だ。
10代という刹那的な時間を言い表した素晴らしい言葉だと思う。

もし僕がこの作品を10代の頃に見ていたらどう感じていたのだろう…。
"僕らは無限だ" と声を上げることができただろうか…。
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