よねっきー

ウォールフラワーのよねっきーのレビュー・感想・評価

ウォールフラワー(2012年製作の映画)
4.4
例えば、顔もまあまあ良いし頭も結構良いし、みんなに優しいからみんなにモテるし、おっぱいもそこそこあるし全要素が平均以上なのに、何故か恋愛対象にはならないような女の子っているじゃないですか。俺にとってこの映画ってそういう女の子なんです。あなたは素敵だけど、なんだかあなたに恋できないの。

ポスターから想像されるような爽やかさはない。もっとダークでジメッとしてる。だって、青春ってそうでしょ。友達とワイワイ騒ぐのだけが青春じゃない。その大騒ぎの裏側で1人、部屋の隅で考え事をして、吐きそうになる感覚にこそ青春があるんだと思うよ。かなり複雑にいろんな話が混じってくるのも真摯でよかった。みんな抱えてる気持ちは単純じゃないもん。

ただ、お話が一人称視点で描かれてることで分かりにくくなってる部分が多いようにも感じたな。主人公の周りの人達のバックグラウンドをモノローグでザッと説明しちゃうのがしんどかった。そんな必死で追いつこうとしながら観る映画でもないし。同監督の『ワンダー 君は太陽』ではそこをとても上手にやってたね。芸術家って成長するなあ。

ローガン・ラーマンの童貞演技や、エマ・ワトソンの「大御所」感、そして何よりエズラ・ミラーの異常な色気がたまらなかった。あんな甲高い声の男が、なんであんなにセクシーに見えるのか。キスしてほしい男1位。2位とかは無いよ。

ボウイの「Heroes」は、人生を映画のワンシーンにする曲だ。俺はあの曲がかかるような瞬間を待ちながら生きてる。
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