あかつか

選挙2のあかつかのネタバレレビュー・内容・結末

選挙2(2013年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

前回、想田和弘は山さんの自民党公認の選挙戦を通じて日本の選挙と文化のおかしさを描き出したけど、今回の山さんは完全無所属、NOマネー。

選挙活動といっても選挙区をグルグル回ってはがれたポスターを張り替えてばかりなんだけど、その間たっぷり山さんの政治への思いが聞ける。そういえば前回は政党の思惑が盛りだくさんでこのあたりのことがよくわからなかった(たぶん山さんもよくわかってなかったと思う)。自民党にとっては、候補者選びは慎重に…という教訓か。

震災直後の自粛ムードの中での各陣営の選挙運動。そういや「みんなの党」なんてあったな。対立候補から「ご声援ありがとうございます」と言われる山さん。「横須賀市 小泉純一郎様」でハガキ出す山さん。「お金のかかる選挙が諸悪の根源で…」なんて、つい最近も聞いたな。山内夫妻も変わってないけど政治も変わってない。選挙妨害と表現の自由の違いがわからないヤツが、この頃からいたのだな。

最近の会話できないYouTube系候補より、山さん、今ならショート動画を駆使すればよっぽど当選できるかもしれない。いい政治家になれるかはわからない。川崎の小川淳也みたいになってほしかったが、政治家を務めるにはちょっと優しすぎるかもね。

防護服の親父の横で無邪気に笑う山さんジュニアも、もうすぐ選挙権を得る年頃かな。ジュースおねだりからの絶望のターンが思いのほか長くてワロタ。郵便局の担当者の対応を見て、彼が一番民主主義を理解されているような気がしたよ。
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