山さんを好きになれるかどうかは置いといて、被写体に寄せた分、選挙システムを通した人間観察映画としてのエンタメ度が増している。順番に観たので色んな比較が出来たり変化を見られて面白いけど、逆に２→１の順で観ても相当面白いと思う。
今回の山さんの選挙運動(ほぼしてないけど)で当選しようと本気で考えていたとは思えないし、怒りの先にある具体性が見えない時点でこの人は変わってないと思う。監督もそれがわかった上で山さんにそのことを突っ込むことなく会話をしているのは、あくまで観察映画として追いかけているからなんだろうね。でも１の冒頭で山さんから遠ざかるカメラワークがあんなに意地悪に見えたのに、今回のラストで同じようにカメラを動かしていても１のそれとはまったく異なって見えたから、やっぱりドキュメンタリーって面白いなぁ。
あと想田監督が自分の仕事に対していちゃもんつけられた時にちゃんと怒っていたのが山さんとの違いだと思った。奥様は相変わらずとても素敵な方だった。ゆうくんは言うまでもなく最高。
