オープニングからショッキング!!
いつもの校内、コピーをとる学生たち、
突如の銃声、耳を撃たれた女子学生、
キーンという耳鳴りの音に戦慄。
"僕の人生を破滅させたフェミニストをあの世に送る"
1989年12月、モントリオール理工科大学虐殺事件をモチーフにしている。
吹雪の前の静けさ?…
モノクロが降り積もる雪の白さを強調し、
張りつめた寒さと張りつめた加害者の心と、
このあとの惨状を静謐に見せる。
壁に飾られた〈ゲルニカ〉
ピカソが描いたゲルニカの無差別爆撃。
"偉大な神が降りた"とも言われるそうで、
これは死神が降りる暗示?
女性差別による無差別乱射の衝撃!!
カメラがぐるりと反転した不穏なカット、
天地がひっくり返るような惨劇に、
人生も180度変わってしまう。
生き残った者も平穏な生活を取り戻したようでいて、
決して心は穏やかになることはなく、
あのときの叫びはいつまでも鳴りやまない。
でもその叫びに耳を塞ぎ、
生きていかなければならないのだ。
ラスト、どこまでも続く反転した廊下。
ずっとあの日にとどまったまま、
二度と元に戻ることはできない彼女の人生を表しているようで苦しい。