たま

静かなる叫びのたまのレビュー・感想・評価

静かなる叫び(2009年製作の映画)
4.0
とにかく怖かった。
登場人物同様、キャンパスの中で逃げ惑っているようだった。頭の中には机や椅子の下に隠れ息を凝らしている自分がいた。
たった1人の狂信的な考え方が人々の人生を変えていく。
キャンパスは学生達で賑わってワイワイと楽しそうだ。その中で犯人は、ひとりでただ立ちつくしているのに、誰も見向きもしない。そこに犯人の孤独や疎外感を感じた。フェミニズムへの反抗は単なる口実のようなものなのか。
犯人の女性蔑視、面接官のハラスメント、女性を助けられず自責の念にかられる男子学生。フェミニズムとは女性とは
何か…と考える。
そして、犯人も自殺者も最後に母親に思いを寄せる。
モノクロの血と血が混ざり合うシーンが鮮烈だった。
たま

たま