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レディ・チャタレーのtorakoaのレビュー・感想・評価

レディ・チャタレー(2006年製作の映画)
2.0
🇫🇷制作『チャタレイ夫人の恋人』。人物名変更あったりしつつ概ね知ってる話だった。
が。
森番が老け過ぎ。顔立ちは男前なんだろうとは思うので10年ぐらい前だったらこの俳優でよかったんだろうけど、侘びしげな頭髪は置いとくとしても体型がいただけない。一応恋愛もの、ベッドシーンありメロドラマの主人公格がそこらにいるだらしない中年太りのオッサン体型ではキツすぎる。
ヒロインもややお疲れかつ幸薄そうな感じがどうかなあと思ったものの何だか純朴で割と好感持てるし、この脚本の人物像には多分合ってる。男の老け具合(主に腹の出具合)は終始とても気になった。

特別秀でた容色だの色気だの感じないヒロインゆえか、のんびり進行ゆえか、森番との馴れ初めから好意を育んでいく過程が割とピュアめで牧歌的というか、人嫌いな男がヒロインに心を許していくのもわかる感じだったのは良かった。純愛感ある。多分双方初恋なんだなこれ。

最大の難点は編集だと思う。冗長に感じる場面、無駄に感じる場面がある割に唐突にぶつ切りで場面転換したり、だいぶ雑で情緒がない。統一感もなく、何がしたいのか何を見せたいのかわからない。ヒロインと森番の心の機微は割と丁寧に描写していて二人の物語としては結構いい感じにまとまってたと思うんだが、作品としてはまとまりがないような。締まりのない終わり方するなーと呆気に取られた。

ショーン・ビーン出演ドラマ版には及ぶべくもないが、シルヴィア・クリステル主演版よりは物語的には出来がいい(作品としてはあれだけど)と思う。個人的に今のところリチャード・マッデン出演版が物語として一番ダメかなー。

こ〜いつぅ待て待て〜アハハハ〜みたいな場面は、何してんのこの人達……て感じで素に戻された。自分がさくらももこ画になってる気分だった。だから森番老け過ぎなんだってばよ。
ここと元ネタ同じであろう場面はシルヴィア・クリステル主演のやつが美しかったんじゃないでしょうか。ショーン・ビーン出演ドラマ版のが好きですが。
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