MASAYA

スノーピアサーのMASAYAのレビュー・感想・評価

スノーピアサー(2013年製作の映画)
3.9
さまざまなサイトで低評価の本作。期待値0で鑑賞した結果、
いやはや、面白い。

地球温暖化を止めるべく散布された科学薬品によって全世界が氷河と化す。そんな雪と氷で覆われたデストピアで唯一人々が生き延びることができる環境を保持しているのは「スノーピアサー」という1台の"列車"。

この列車がまず素晴らしい。様々な大陸を渡りちょうど一年で地球を一周。超長距離列車なだけではなく、生き延びた全人類がその中で暮らしているというスーパー大規模な列車。しかも車内は車両ごとに様々なものが入っており、寝室はもちろん、ガーデニング、水族館、寿司屋、冷凍室、小学校、美容院、シャワー室、クラブ、などなどエンターテイメント性に溢れたものが車両ごとに区切られている。外の世界の雪と氷を溶かして飲料水を精製していたり、半永久的に動き続ける列車のエネルギーなど列車構造についつい興味を持ってしまうのも魅力的なポイント。

しかし、車内では厳しい階級社会が形成されており、階級によって使える車両が異なっていた。最終車両には貧困層が奴隷同然の暮らしをしていた。そんな中、理不尽な車内での階級社会に納得できないカーティスという男が先頭車両を目指し革命を起こす!

設定や世界観で言えば、おそらく『マッドマックス』以来の衝撃。オリジナリティに溢れる上に、世界の縮図を列車のなかのみで描くというのがこれまた面白い。

最終車両(最下層)と先頭に近づくにつれて豪華になる上流階級専用車両のコントラストやギャップは対照的過ぎて美しさすら感じた。

そして後部車両の生活が本当に悲惨。彼らに与えられるプロテインブロックと呼ばれる食料の原料ははまさかのゴキ○リ。たしかにタンパク質の塊だけど、知りたくなかった……

ストーリーもなかなか考えさせられるものだったが、最後の展開には少し疑問符がつくかなと。

正直ツッコミどころや粗さは満載かもしれないが、個人的には壮大なちょっとぶっ飛んだ世界観に魅了されたあまり、大して気にならなかったというのが率直な感想。

もともと125分のものが地上波で2時間にまとめられているということはおそらくかなりカットされているはずなので、いつかDVDでまた観たい。