Netflix のドラマ版を見る前に、ポン・ジュノの劇場版を公開時以来の鑑賞。
実はかつて公開時に見た時は、あまりおもしろいとは思わなかった。一番感じたのは、
周りは雪だらけだが線路の除雪はどうしてるんだ?とか、
何年も走り続けるって、燃料はどうしてるんだ?とか、
設定に「リアリティねえな〜」というくだらない感想。
7年前の私は鑑賞力、低かったなぁ。
今、見返してみると、これは列車自体を社会のカーストに喩えた大胆なメタファーだしファンタジーだから、これはこれでいいんだな。
ポン・ジュノは『パラサイト』で今の階級社会を描いたと言って注目されたが、本作もアクション映画の程を取りながら、テーマはがっつり階級社会。
「身の程を知れ、わきまえろ!」などと叫ぶ列車の総理大臣を見ていると、三原じゅん子を思い出しちゃうけど、今の日本は既にそういう優越感を持った方々に支配されてるんだってのを感じて恐ろしい。
キャプテンはやはりキャプテンだが、本作ではクリス・エヴァンスとソン・ガンホががっぷり四つ! 双方譲らぬ熱演でかなりの最強タッグ!
ただ終盤の展開がやや冗長で、もう少しスパっと終われたら、もっと良かったかな。
ポン・ジュノの『パラサイト』へと続く作品の1つとして再評価されるべき映画だと思う。
【ちょっとネタバレ】
プロテインブロックの原料を見て驚くシーンがあるが、『ソイレント・グリーン』ほどじゃあないが、あれはビビるよね。ただタイなんかじゃ普通に食べられているみたいだし、貴重なタンパク源として昆虫食はマジで注目されているらしい。私は絶対嫌だけどね(^^)