アキラナウェイ

スノーピアサーのアキラナウェイのレビュー・感想・評価

スノーピアサー(2013年製作の映画)
3.6
今年は韓国映画にも果敢にチャレンジしたい!!
…と思っていながら、欧米人比率の高いこの映画あたりから着手する事をお許し頂きたい。

「オクジャ」があまり合わなかったポン・ジュノ監督作品なので、恐る恐る鑑賞。

地球温暖化を食い止めるべく、人類が散布した化学物質は予想以上に気温を下げ氷河期を迎えてしまった近未来。僅かに生き残った人類は永久機関で世界を走り続ける列車「スノーピアサー 」に乗車していた。前方車両には富裕層が暮らし、貧困層は最後尾で奴隷の様な暮らしを強いられていた。理不尽な扱いを受けてきた貧困層はカーティス(クリス・エヴァンス)をリーダーとし、反旗の旗を翻そうとしていた。

エゲツないものをエゲツなく描くから、この監督が苦手なんだと気付いた最後尾の描写。

陽の光も無い、狭く暗い居住空間に彼らは押し込められている。

其処に、クリス・エヴァンス以外にジェイミー・ベル、オクタヴィア・スペンサーの姿も。

そして素晴らしいのがティルダ・スウィントン!!
「オクジャ」以上に美しい原型を敢えて崩す役作り。列車の永久機関の創造主であり最前列に居座るウィルフォード(エド・ハリス)の直属で列車を統率する総理メイソンを演じる。

柴田理恵の様な入れ歯を装着して!!
いやらしい役をとことんいやらしく演じ、そこに迷いがないのが良い!!

列車の各階層の扉を開ける為、エンジニアのナムグン(ソン・ガンホ)とその娘ヨナ(コ・アソン)を仲間にし、カーティスらは最前列を目指す!!

縦移動の映画は楽しい!!
まるでゲームみたい!
1つずつステージをクリアし、次の扉を開けば、また新しいステージが僕らを待っている!

グロ苦手系男子の僕としては、最前列を目指すにつれ、居住空間としては綺麗になっていくので、自然とテンションも上がる!

世界を一筆書きした線路だとか、永久機関だとか、なかなか無理のある設定ではあるものの、ディストピアの描き方としては斬新で、個人的には楽しめました!オクタヴィア・スペンサーのアクション(少しだけど)なんて希少だし!

ラストで明かされるカーティスの独白に胸が痛む。

おっしゃ!
このまま韓国映画も巻き込んで365本、ひた走るでー!!