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セッションズのRのレビュー・感想・評価

セッションズ(2012年製作の映画)
4.5
す…すばらしい…ものすごく深い感動で、見終わった後、涙がじわじわ出てきてる。セックスをテーマにして、こんな感動的な映画になるとは何と言うことでしょう。主人公のマークオブライアンは幼少期にかかったポリオが原因で、頭以外が動かせなくなってて、鉄の肺と言う名の人工呼吸器の中で1日のほとんどを過ごしている。ストレッチャーに乗ってカリフォルニア大学を卒業したジャーナリストで、詩人でもある彼は、独立心が旺盛で、自分で稼いでヘルパーを雇って一人暮らししてる。そんな彼が38歳のときに、ある女に恋をすることで性行為に関心を持ち、セックス代理人を雇って童貞を卒業することに。ただし、ひとりの代理人につき6回のセッションまで、と回数が決まってる。精神的に深い関わりができてしまわないようにってことらしい。ちなみに、彼は体が動かせないだけで、感触はあるので、代理人のシェリルに始めて裸体をサワサワされ、チンコ握られたとき、一瞬で射精してしまうシーンとか、すごくユーモラスに描いてあって、クスクス笑いながら、自分が幼い頃にとあるお○さんに触られて初噴射したことなどをついつい思い出したりした。で、シェリルはマークにものすごく細やかな心遣いをもって、初の性経験を乗り越える手伝いをしてあげ、すごく大切にされながらマークは初セックスを完遂するので、ふたりともがお互いの優しさと人間らしい感情の交流を喜び、楽しむことになり、そうなると、もう必然的に、ハートが響き合うことになってしまい……という流れ。見ててものすごく衝撃的なのが、セックスって、相手のことをホントに心の隅々まで思いやりながらすると、こんなにステキで楽しくて心地よいなものなんだなーと。ここまでお互いのこと気遣いながらセックスしたことって、ねぇんじゃねぇの?笑 初めてセックスの歓びの真の在り方を目にしたような気がした。これこそ、性教育で見せるべき映画やわ。この感覚がセックスにおいて一番大事なんじゃないか。当たり前のものになりすぎてたり、自分のことばっかになってたり、義務的になってたり、とりあえずやっとけみたいになって、みんな忘れてしまってるのでは⁈ って思った。性的な触れ合いって、人間にとってものすごく特別なものになり得る。だからこそ、本作の後半は、ものすごく心が動かされる。思わず、うわーーーーって声出てもーた。ほんとに素晴らしい。深い深いラブストーリーだった。マークを演じたジョンホークスもすごいけど、シェリルを演じたヘレンハントがホント最高。最後の表情やばい。鏡に映ったヘレンハントの顔はおかし過ぎて、えっ!てなったけど、それは忘れよう笑 あと、本来は婚外性交を認めるべきでない神父が、人間として、友人として、マークに頑張れって応援してるのも良かった。宗教は、宗教のためじゃなく、人間のためにあるべきものだ。うんうん。これは、是非とも、もう一回近いうちに見たい。やっすいからブルーレイ買ってもいいかもしれん。
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