カント

セッションズのカントのレビュー・感想・評価

セッションズ(2012年製作の映画)
4.4
身障者のセックスを真正面から捉えた傑作。

愛ってなんだろう?
セックスでイクって何だろう?
この映画には、その答えのヒントが有る(かも)。

ケラリーノ・サンドロヴィッチの歌に…
「足の無い人、目の見えない人、
かわいそうより、気持ち悪いの」ってのが有ります。

私(カント)の祖母は全盲で、私の父はレイプで産まれた子。
私も子供ながらに全盲の祖母を気持ち悪いって思ってました。

本作のマーク・オブライエンは五体不満足で、顔面とペニスだけが機能。
健常者から見ると十分、気持ち悪い。

マークは童貞で…
38歳にしてセックス・セラピストのシェリルの登場により性体験を重ねていく様子を描いています。

そこに至る逡巡、葛藤、コンプレックス、不自由さ…。

もどかしく、拙く、短絡的だけど身障者が愛を享受する場面は、健常者が見ててもエロい。

誠実に丁寧にスペルマを処理してくれる人を、好きにならない方が不自然。
シェリル(ヘレン・ハント49歳)の
肉体も、とても官能的。

プレイとして前戯の講習で、
シェリルがマークの顔面に跨がってクンニを習得させようと頑張る姿は応援したくなる。

身障者のセックスって、私も取材した事あるけど、横臥位か騎乗位がメイン。

でもね、身障者って、
めっちゃ経済的に裕福な人が多いです。
あと、
身障者の方の、身障者使用の車って、私も運転させて貰いましたけど、たいがい高級車!!

プチ玉の輿を狙うなら、
働いている身障者がオススメですよ。
2015-2-24
カント

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