一夢

言の葉の庭の一夢のレビュー・感想・評価

言の葉の庭(2013年製作の映画)
2.8
SFの巨匠(おれは認めてねーぞ!)フィリップ・K・ディックの短編を読むと、よく感じる事柄がある。この作品、普通に良くできた設定だから、練り直して長編にすれば映画化までいけるだろ…という予感である。実際に長編にしたら、グダグダしてしまうのかもしれないので、短編で終わらせておくのが正解なのかもしれないが。

同じく、この映画短すぎるだろ…。と言うのが何を差し置いても出てくる感想。登場人物たちの心理描写等、最小限に抑えられている気もするので、最後に青年がスーパーぶちまけタイムに入った時も、どちらの意図ともとれる行動だよな…と深読みしてしまった。

背景の書き込みと この監督、新宿駅好きだな〜という点は評価!もう少し間を空けて観たい。

女性の肢体に惹かれるフェチズム、短歌、梅雨という季節、夏目漱石の『それから』に匹敵するくらい奥ゆかしい告白の描写など、日本古来の純文学要素が詰め込まれている。
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