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言の葉の庭のiiのレビュー・感想・評価

言の葉の庭(2013年製作の映画)
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人は会話しないと分かり合えない。ということをこの作品は美しく表現していますね。なんで、この人は金麦を飲んでチョコ食べてるんだろ、あわねぇだろ、じゃなくて、聞いてみる、そして、考えることの大切さを学びました。

そして、階段での抱擁。人は分かり合えないからこそ伝えたい生き物で、だからこそ、分かってもらいたいからこそ、伝えようと頑張ります。それを簡単に分かったなんて言われると何が分かってる?と、なります。

僕はそんな簡単なことになんで、今まで気づかなかったのだろう。

ってな感じが、本作の主人公で、先生は大人の人です。先生は、彼に食べ物をあげたり、うたをよんだりしましたが、彼は靴のスケッチブックを見られることを拒んだり、人を不安にさせる嘘をついたり。

彼はこんなのではダメでしょうと思いました。人のことを本当に考えているならそんなことはしませんね。私は言葉とは音と言葉の融合じゃないかなと思っていて、それは人それぞれ違います。彼(主人公)は先生の声にすごい魅力を感じちゃう感じで、先生の声はすごくかわいくて、すごい癒されるなぁ、と感じていたのでしょう。対話とは互いの音の理解を深めようとすることなんじゃないかなぁと思います。

でも、主人公の彼は怒るとなにか、スピーカーのようにまくしたてましたね。それがきっと良くなかったんですよ。彼は多分あの後反省をすごいしたと思います。

彼は歌の返しをみて、彼女の言いたいことに気づきました。それが、対話なのです。相手のリズムにそっと寄り添う、二人でサンドイッチを分け合った彼らのように。

雨の日は彼女を思い、晴れた日は会えなかった彼は、エンドロールの後も続く世界で、おそらく、彼女のことだけをずっと考えて、日々を今を生きているような気がします。分かり合えないから分かり合いたい。ただそれだけでいいと思いますね。

高校生の彼は先生に憧れを持っていたのでしょう。
でも彼は靴を作ることで自分の世界観を表現しました。先生は古典で。でも、本当の愛ってのは彼は古典を学び、先生は靴を学ぶことなんじゃないかな?とか、思います、難しいことはわからないけど…。

彼は先生にはなれないからこそ、先生のなってほしい彼ではなく、彼は彼のままでいいんです。先生は素の彼が好きだったのでは?とか。要は寄り添うことが大事だったんだなぁと梅雨明け前にみた私は思いました。
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