Maki

言の葉の庭のMakiのレビュー・感想・評価

言の葉の庭(2013年製作の映画)
3.5
46分とは思えないほど、儚くて
刹那的で愛おしい物語だった。

新海誠の作る、リアリティの中に宿るさりげないファンタジー性が好き。何度も行ったことのある新宿御苑が舞台なのは、この作品を観るまで知らなかった。都会の真ん中なのに全く別の場所に来たかのように雑踏を忘れられるあの独特な世界は、たしかにこの物語にピッタリ。

「どうせ人間なんてみんなちょっとずつおかしいのよ」というユキノさんの言葉が胸に残っている。展開も意外で面白かった。

素性を全く知らずとも、その人自体の魅力で誰かに惹き付けられた経験も、約束をしなくてもある条件なら会えるという暗黙のルールの共有もしたことがないから、なんだか羨ましく思えた。

短歌、というか、日本の文学って素敵だなと改めて。秦基博のRainも素晴らしい。
Maki

Maki