みぃ

言の葉の庭のみぃのネタバレレビュー・内容・結末

言の葉の庭(2013年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

個人的に新海誠作品の中で最も映像が綺麗だと思っています。
水や空、植物が本物?!と目を疑ってしまうぐらいでした。

ストーリーは雨の日。
舞台は新宿御苑。
新海さんはリアルの世界を描写する事好きですよね。物とか土地とか。大ヒットした『君の名は』でも多々ありましたし。

ピュアな恋物語かと思いきや、夢や初恋、社会にもまれ悩みが絶えない苦悩など、わりかし誰もが経験したことがある身近な問題が題材でした。
人それぞれ捉え方が異なるかと思いますが、タカオと雪野先生の感情を読み取ってみました。


徐々に仲良くなり惹かれるタカオは、告白するも雪野先生は曖昧にかわしてしまった。私は、互いに好きだが明らかにベクトルの向きが違う事、雪野先生は言葉に出来なかったのかなと感じました。たった15歳の彼の優しさに支えられていた自分が、まるで利用してた様で情けなくもあり、でも嘘は何処にもない事実であり、この気持ちを伝えたいという一心で泣きながら抱きしめるという行動に走ったのかなと思いました。
対してタカオは、とてもできた15歳。空気の読み方がすでに30代並の落ち着いた子。子供扱いされる事に不愉快に思った感情もありますが、同時に、自分の発言により相手を困らせてしまったという後悔もあり、『やっぱりあなたのこと嫌いです』などと言葉を発して敢えて嫌われる選択をとったのかなとも感じます。
その気遣いが分かるからこそ雪野先生も泣き崩れたのかなと。

2人とも優しいですよね。
思いやりを持って相手を気遣うこと、それって様々なカタチがありますが一種の『愛』かなと。

新海誠作品の秒速5㌢など特に長く、しかも中二病ちっくで中々話が進まない。あの感じがあまり得意ではないので、言の葉ぐらいの恋愛物は丁度良いです。たった46分という事にも驚きました。つまりは凄く濃厚という事でしょうか。
1時間掛からないのでコレ系苦手な人でも1度ぐらい観ても良いかもしれません。

ラストの秦基博の優しい歌声がマッチしてて良かったです
みぃ

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