kazマックスグローバーレッド

小さな悪の華のkazマックスグローバーレッドのレビュー・感想・評価

小さな悪の華(1970年製作の映画)
3.3
寄宿学校で暮らす15歳の少女アンヌとロールの夏休み。2人の夏の思ひでは…

頭の弱い牧童を誘惑して家に火をつけ、「我はキリストのすべてを捨て永遠にサタンに身を捧げる、我らの主なるサタンよ我らを邪悪にせよ、悪の道へ導きたまえ」と血の誓いを交わす。

知能遅滞者の庭師に十字架を背負わせ木の枝でシバいて追いかけまわしたり彼の飼ってるカナリアを毒殺したり[残酷な遊び]は徐々にエスカレートしていく。

悪事を働く度に幻想的な映像と音楽に合わせて「アハハハハッ」って楽しそうに笑う2人がメルヘンチックで怖いです。この年代の女の子はどんな小さな事でも楽しく笑っている それが『小さな悪の華』。伊予ちゃんだってカレーのCMで らっきょうが転がるだけでも笑ってたもんな。

映画の題材となった事件はニュージーランドの少女2人が母親を殺した事件だけど参考にしたのは2人のレズビアンな関係性で、詩人ボードレールの『悪の華』を読んだり殺人事件などはちょっとアレンジ。ピータージャクソン監督初期の作品『乙女の祈り』はこの事件を忠実に映画化してました。