なつ

永遠の0のなつのレビュー・感想・評価

永遠の0(2013年製作の映画)
3.8
岡田くんの情熱的な演技が素敵だった。「お国のための命」という思想の中、自身の信念に従って確信を持って命の大切さを訴える岡田くん。そんな彼が最後に身を捧げる理由とはーー。
今の時代で考えれば彼の主張が真っ当なのは明白だしそう信じるのは容易に思えるけど、それはあくまでも戦争の反省があって教育が改正されたからで、国を揚げて天皇万歳、天皇のための命だってある意味洗脳されてたら、果たして自分はそれに疑問を持つことは出来るだろうか…?
人間の思想は何で形成されるのか?自己の経験や育った環境、そして国の教育。個人の思想が制限されるってとても恐ろしいことだなって感じるし、数多の戦争を経て未だにそういう国があるのは残酷なことだなと思う。
社会を生き抜くにはいつだって時代が正解で、もし信念と合わなかったとしても時代や環境のせいにしてはいけないと思う。上手く自らを社会に適応させて生きなきゃいけないけれど、でも普遍的で絶対に変化させてはいけないものも確実にあって、彼はそれを体現しようとしたんだと思う。
原作は読んでないけれど、岡田くんと役が合っていてとても良かったと思います。親いわく原作は本当に泣くらしいので、いつか読みたいなあと思います。笑
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