世紀の光の作品情報・感想・評価

世紀の光2006年製作の映画)

Syndromes and a Century

上映日:2016年01月09日

製作国:

上映時間:105分

3.9

「世紀の光」に投稿された感想・評価

moet

moetの感想・評価

3.8
気持ち良くうとうとした(褒めてます)。
最初のカットから美しかった。アピチャッポンは本当に光を映すのが上手い。
タイに行ったことは無いのだけど、タイでうっかり昼寝をしたらこんな不思議な夢を見てしまうのかもしれない。同じだけど違う。輪廻。
白

白の感想・評価

3.5
アピチャッポンの想像力たるや。
『ブンミおじさんの森』でパルムドールを受賞したアピチャッポン監督の作品。

スピリチュアルに溢れるこの作品は「肩の力を抜け。魂で感じろ」と訴えているようで不思議な感覚を覚える。

前半は緑に囲まれた田舎の病院、後半は白を基調とした近代的な病院が舞台。そこに登場する人物は、前半と後半全く同じ女医、患者、歯科医、僧侶たち。場面は異なるものの、ほぼ同じ会話が交わされるシーンに「⁇」となる。

前半と後半で対比するのは光の描写、則ち太陽の光と人工的な光。柔らかな陽射しを浴びながら交わす前半の会話の方が、どこか牧歌的で微笑ましく感じた。

この2つの舞台がパラレルワールドなのか、それとも前世と現世なのか時間軸は不明。でも、作中に輪廻転生の話題が何度か出るのでもしかしたら後者なのかも。いずれにしても共通しているのは魂の存在。

後半映し出される室内の靄。形を変えつつ、行き着くところは排気ダクトの真っ暗な口。吸い込まれた靄はいずれ形を変えて再生される。輪廻転生のメタファーだろうか。吸い込まれた靄は靄でなくなり、目に見えなくなる。あたかも魂と同じように。

タイの美しい緑林が神秘的な雰囲気を醸し出す。植物は種から芽を出し、成長し、最後はまた種に帰える。そのサイクルを繰り返す生命と、対比するかのように映し出される永劫不変の仏像。

輪廻転生は強ち空想の世界じゃないのかもしれない。…と結局最後まで肩の力が抜け切れないままレビューを終えるのでした。
Ryosuke

Ryosukeの感想・評価

4.5
前後半で同じ役者を使い、似通っているが違う生活を見せる。アピチャッポンお馴染みの今ここにいる自分以外にも自分が存在し得るというテーマ。
前半は緑豊かな風景、後半は真っ白な近代的な病院が舞台で対比が際立つ。後半になってカメラワークに動きが出てくるし、劇伴や人工的な音も増えていく。アピチャッポンにしては刺激多めで見やすい感じ。
外の世界との繋がりを感じさせないため、病院がその周囲の空間から隔絶されているように感じる。
冒頭歩く人物と逆方向にカメラが進んで行き、風景の固定ショットになるが遠ざかる人たちの声は変わらず聞こえてくるという演出でこれは意欲作だぞと期待が高まる。
謎のカメラ目線のおばさんにちょっとギョッとする。都市パートは全体的に若干不穏で違和感がある。
アピチャッポン勃起の描写好きだな。
ジェンジラー出てきた時の安心感。
エンディングのポップセンスは毎回素敵。アピチャッポン映画に頻出するエクササイズの描写は同じ動作を繰り返すものであり、反復される日々の生活を象徴しているかのようである。
SaCHICO

SaCHICOの感想・評価

2.5
「前半は面白かった」という意味を込めて、2.5。
前半の、落ち着いた静かな、それでいてユーモラスな暖かい雰囲気に浸り、いい映画だなあ、と感じていたあたりで急に真っ白で冷たい空間に引き戻される。
人の心は交わらない。それでいて、やたらとキスが長い。
そして最後の、バカみたいな、余韻ぶち壊しの音楽。
おそらく計算されたものなのだとは思うんですが、幸せな夢から急に叩き起されたかのような憤りを感じました。
突如動き出すカメラによって、観ている側が置いていかれるような感覚。カメラを見つめるおばさんの存在が、カメラが画面の中に奪われたかのような錯覚をすら感じさせられました。
怖い、本当に怖い
アピチャッポンが見てる世界は理解できてないけど
あんなに愛おしかったのに、こうなってしまうのか
好きです。
なおや

なおやの感想・評価

3.3
むずかしい… もっと勉強しましゅ……
るま

るまの感想・評価

3.2
三作品連続で見たわけだけど、これが一番だるかった。カメラも比較的よく動くし物語もある程度わかりやすそうなものなんだけど。でもこの人の作る映画はかなり多層的だなと気づいた。どういう類いの作品なのか、一言では表せない。そういうところが味わい深いのだと思う
ヒト

ヒトの感想・評価

4.7
茫漠たる希望の羅列に伴う、崇高な希望の羅列。
寝ちゃったけどよかった。
歯医者と寺院の男性のBL的関係性の儚さ。(第二幕へ移行すると2人は仲良くなったりしない)

第一幕はあたたかみがあり、第二幕は冷たい白い世界の印象があるけれども、愛について悲観的ではない。
勃起ということに対して感動し泣ける、数少ない映画なのではないでしょうか。

ラジオ体操end…。
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