緑

暴行切り裂きジャックの緑のネタバレレビュー・内容・結末

暴行切り裂きジャック(1976年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

殺人を賛美しているかのような音楽が素晴らしい
あたおか作品。(絶賛)
死体の処理がぞんざいだったり、
血塗れケーキナイフが服に擦れても汚れなかったり
あちこち雑だがそういうものとして鑑賞。

ロマンポルノで「暴行」というからには
「婦女暴行」かと思っていたのに、
まさに「暴行」でしかない。
少ないながら今までに観たピンクでは
こういうタイプの作品に出会ったことがない。
この懐の深さはロマンポルノならではかと。

ケーキ屋のあんちゃんが
男好きする体の上に至らないおフェイスを載っけた
新人スタッフの女性に懐かれたところから
事態が展開していく。
せっかく作り上げたウエディングケーキに
意味もなく入刀するような女のどこがいいのか。
体か。体なのか。
安彦麻理絵が昔描いていた漫画で、
いい体のブス好きな男性がいたことを思い出す。

トークショーによると車に乗ってきた女性は、
精神科病院から抜け出てきた設定だそう。
女が手首を切り始める。
降ろしたら車にしがみ付いて、
落とされて死亡。
死体を隠して女性の家にふたりで戻ったら
なんかしらんけど盛っていい感じに。
殺害とセックスが結びついた女性は
あんちゃんを唆して女性を殺させてはセックス。
次第に女性の狂気をあんちゃんが上回り、
ひとりで「暴行」に出掛けるように。
女性がそれを「浮気」と罵るシナプスの繋がり方が最高!

外人墓地のような墓場で
女性があんちゃんに媚びた姿勢でのセックスは、
関係性がよくわかるいいシーンだった。
トークショーで墓跡の汚しの足りなさを指摘されていて、
まーこの作品は一事が万事雑だしなぁと思ったり。

ケーキナイフってへなへなしているはずなのに
股間一撃で殺傷できる凶悪な代物として作中では存在。
ケーキナイフ怖い。

鑑賞する前週か前々週かに
「拳銃魔」を観る予定だったのに
行けなかったことが悔やまれてならない。
緑