みむさん

情愛と友情のみむさんのレビュー・感想・評価

情愛と友情(2008年製作の映画)
3.3
画家志望の青年チャールズが大学で貴族出身のセバスチャンと知り合い交流を深めていくうちに、抑圧された貴族一家からセバスチャンと妹を救おうとする。

マシュー・グード、ベン・ウィショーがまあ美しい。

奔放に見えて実は厳粛な一家のしきたりに縛られうんざりしてるような、繊細で憂いを秘めたセバスチャンを演じるベン・ウィショーがすごく良い。

全く異なる出自で違う世界を歩んで来たであろうチャールズに魅了されるも、妹を含めた三角関係に少し似た状況に悩み去っていく姿はちょっと胸が苦しくなる。

マシュー・グード演じるセバスチャンも身分の違いで周囲からあれこれ言われながらも自分をしっかり持ったまっすぐな姿がいい。

1930年代のイギリスのカトリック貴族一家の呪縛を解き放つ、ある画家の物語。
大きな起伏なく静かに感情をゆさぶられる話、イーヴリン・ウォーの「ブライズヘッドふたたび」が原作とのこと。