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フォクシー・ブラウンのmasayaanのレビュー・感想・評価

フォクシー・ブラウン(1974年製作の映画)
3.0
【続々】タランティーノの『ジャッキー・ブラウン』があまりにも面白かったので、70年代のブラックスプロイテーション映画を見てみるプロジェクト、その8。ドラッグとカネで芯まで腐敗した町で、ヤクとコールガール派遣で警察と司法を飼いならす悪の組織と、組織に恋人を殺された女、フォクシー・ブラウンとの対決を描く。

これも大本命だったので、最後の方に残しておいた作品。そう、『ジャッキー・ブラウン』で運び屋のCAを演じていたパム・グリアのネタ元であり、言うまでもなくそのネーミングにおいてもサンプリングの痕跡が認められる1本です(えーと、もしかしてジャッキー・チェン+フォクシー・ブラウン=ジャッキー・ブラウン!?)。

ぶっちゃけ、97年のパム・グリアも個人的にはぜんぜん「イケる」感じだったのですが、74年だとさすがに肌の張りとかも全盛期で、露出を厭わぬ役回りはハマっていると言えばハマっている。お色気あり、バイオレンスありと、まあまあ楽しめる。しかし、まあ、そこはがっつりとプロットを組んである『110番街交差点』からの流れで見たのが悪いのだけど、脚本と演出は全体的にショボいです。

これが満点近い評価と言うのは、さすがにタランティーノ効果に引っ張られ過ぎではないか・・・という気がしないでもない。お色気方面はともかく、活劇として何も感じないもんなー。むしろ、パム・グリアが絶体絶命の勝負所なのに、場違いなキメの衣装でたたずんでいるのを見る方が楽しかったり。

ポップ・カルチャー・サイト『COMPLEX』が選ぶ、「史上最も素晴らしいブラックスプロイテーション映画ベスト50」、第3位の作品。『デスプルーフ』のカー・スタントもここから引用しているのかもしれない。しかし、東映マイブームのときに「女囚さそり」シリーズをフルコンプしておくべきだったなー!と猛烈に反省。

http://www.complex.com/pop-culture/2013/07/best-blaxploitation-movies/foxy-brown
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