rie

わたしはロランスのrieのレビュー・感想・評価

わたしはロランス(2012年製作の映画)
3.0
「あなたに境界はない、あとはドアを開けるだけ」
グザヴィエドラン作品の両手で何かを開く動作が印象に残る。
マミーの画面自体が横に広がるものも含めて。
ロランスのジェンダーのこととかではなく、「開く」ことの力、私自身も求めながら、なかなかできない。
閉じてしまうことも多いけど、数少ない開ける瞬間にまた出会えるように。

あと、この監督の美への視点がやっぱり好きです。スザンヌクレマンの可愛いらしさの撮り方とか、いわゆるスターの美しさとは違う、この人ここから見ると可愛いみたいなことが、すごく身近。
ロランスが選ぶ女の人用のもののスタイリングとか、センス良くて自分に似合うものをよくわかってるから、オシャレ映画としても本当に上質でした。
だから、フレッドがくれたウィッグじゃダメなんだよなあと。

フレッドのラストのショートヘアもすごい可愛いくて、その時はロランスは、男の格好をしてて。
とても、言いたいことがよく分かる。
rie

rie