リーリー

楽園からの旅人のリーリーのネタバレレビュー・内容・結末

楽園からの旅人(2011年製作の映画)
1.5

このレビューはネタバレを含みます

内容は難しくてすべてはわからなかったけど、面白かったのは、同じ教会のなかにいるにも関わらず、移民たちと、神父さんとの間にある、距離感。
同じ建物にいながら、彼らは(とくに神父さんは)自問自答する。

印象に残ったのは、神父さんの言葉で、
「わたしが司祭になったのは、善を行うためだ。しかし善を行うのに、信仰は必要ない。善行は信仰に勝る」
という言葉。
なげやりでも、皮肉でもなく、ただ事実として。
このおじいちゃんは、生涯をかけてこのことを考え続けている。泣きながら、苦しみながら。

とても、美しい人だな、と思った。
こういう人を本当の美しい人と言うのではないのかな。。
難しいことはわからないけれど。

ただ、面白くはなかった。
演劇のような感じも好きじゃなかったし、光や影の感じもあまり綺麗だとは思わなかった。
全体的に、なんとなく老人が撮る若者達、みたいな感じがあって、そのせいで、美しさとかが入って来なかった。
若い人からエネルギーをもらって作品を作っているような映画は苦手。そういうの芸術の世界では山ほどあるけれど。
これはただただ、好みの問題だけど。

というか、この監督、はたしておじいちゃんなのかも知らないけれど。。

そして、いってることはちゃめちゃだけど、この映画好きじゃなくても、でもやっぱりこの監督、すごいです。
面白くないなと感じても、見終わったあと、動けなくなる。
なんだろう。映画ででしか起こらない、感動の仕方で、いつまでも胸に残る。
リーリー

リーリー