楽園からの旅人に投稿された感想・評価 - 2ページ目

『楽園からの旅人』に投稿された感想・評価

n

nの感想・評価

4.1

このレビューはネタバレを含みます

「善行は信仰に勝る」という台詞がとても良かった。カート・ヴォネガットの「愛は負けても親切は勝つ」に似た、確かな実感と説得力を伴う言葉。

教会とは本来どんな場所なのか、聖職者はどうあるべきか。躊躇な…

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キリスト像は降ろされ、ただの空き家になってしまった教会。それでも信仰は、信仰だけはそこに残っていると信じていた、年老いた司祭。それすら姿を見失ったとしても、希望を捨ててはならない。宗教や偏見を超えた…

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極稀にもう一度見る目的でなく既に見ていた映画を再度見てしまったときは自分の健忘症を疑い絶句してしまうのだけど、この作品に限っては価値観が昔と変わった今再び見たのは正解だったと思う

廃れた教会にアフ…

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ぼむ

ぼむの感想・評価

3.5

取り壊されたイタリアの教会に違法入国者が大勢集まってきて生活をする。彼らは色々なグループに分かれており、元教会はアフリカやイスラムが抱える問題を寄せ集め、あたかもその地域の縮図のようになってしまう。…

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emedia

emediaの感想・評価

3.4
あとからあとから迫ってくる
移民とは生きるために地を這う人々

争いが産む難民。多数の貧困が賄う少数の富裕。信仰虚しく、神への懐疑。宗教的な神々しさをシンメトリーにおさめ、光と影とで心情をうつす、静かながらも名匠らしい骨太な良作。歴史の陰に隠れて、戦争も紛争も武…

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KINO

KINOの感想・評価

4.0

印象として、まずとても静かな映画であった。
セリフは少なく、会話ではなく目や動きだけでの表現がとても印象的であった。
音楽も要所要所でしか挿入されておらず、雨音や時計の音、足音、布の擦れる音などが殆…

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ルネ

ルネの感想・評価

2.0

2013年公開。 監督・脚本は『木靴の樹』(1978年)のエルマンノ・オルミ。

取り壊しが決まった教会から、調度品が老司祭が抵抗するも運びされていく。そこに不法移民たちが入って来て、生活し始める…

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slow

slowの感想・評価

4.0

取り壊しを目前に、キリスト像を取り外され、電気も止められてしまった教会。
古くから司祭を務めてきた老人が、喪失感に生きる気力を失いかけていた夜。神不在の教会に、思いもよらぬ客人が訪れる。

全編セッ…

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Aki

Akiの感想・評価

4.6

劇伴はときに不穏で前衛的ですらあり、モブの一人が「イブラヒム」の名を冠することからも宗教的寓意の強い作品ではあるが、それよりも終始屋内撮影なのに、この豊かさはなんなのだろう。序盤、磔刑のキリスト像を…

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