パンケーキレンズ

最愛の大地のパンケーキレンズのレビュー・感想・評価

最愛の大地(2011年製作の映画)
3.5
アンジェリーナ・ジョリー渾身の監督デビュー作♪

映画の中の女性たちの、声にならない悲痛な叫びが、胸を締め付けました
そして、最後には
私の中の感情が、声にならない悲鳴を上げました・・・

戦争の不条理に翻弄される、男と女
一言で言えばラブストーリーなんですけど
愛は障害(人種)を乗り越えられるのか?という主題以上に
もっと根の深い問題がそこに提示されていて
女性目線で綴られる物語がまた、女性目線だからこそと言うべきでしょうか・・・
人権や命といったテーマが、さらに鮮烈に描かれているような気がしました

絵画で始まり絵画で終わる・・・
画家という主人公の設定が、とてもよく活かされた演出

ダニエルがとった最後の行動には、思わず手で顔を覆ってしまいました・・・

淡々と物語りは進みますし
ややブツ切りな印象を受けましたが
脚本も自ら書き上げたアンジー
この作品そして、止まない紛争に対する、彼女の強い思いは
とてもよく伝わってきました

「そうするしかなかったのか・・・」
そういう問いかけが、こだまになって止みません
過酷な運命が、2人の愛を爆音と共に引き裂いてゆきます
観ていて辛い映画でしたが
アンジーが監督ってので、その現実(結末)を受け入れられたっていう部分もあるのかもしれません