馮美梅

バービーの馮美梅のレビュー・感想・評価

バービー(2011年製作の映画)
3.5
田舎に住む家族。父は知的障害を持ち、母は交通事故で他界。

民宿を仕切っているのは叔父さんと長女のスニョン、体の弱い妹のスンジャはバービーに憧れていつも化粧をしていつかアメリカに行くんだと小銭を稼いでいる。

ある日、アメリカからある父と娘だやって来て、スニョンを養女にしたいという。娘のバービーはスニョンを気に入り仲良くするがそれを良しとしない父。

スニョンが養女に行くことを良しとしないスンジャ。スニョンの願いは家族3人で細々ながらもこの生活を守りたいと思っているけど、話はどんどん進んで行く。そんな中、ますますアメリカに行きたいスンジャのアピールがすごい。

でも実はその本当の理由は、バービーの妹の心臓手術のための臓器売買のために健康な子供を養子に向かい入れる名目でアメリカに連れて行くということ。父の本当の目的を知ったバービー。しかし、妹のことを思うとなすすべもなく。

そんなことは知る由もないスンジャの無邪気な笑顔がいたたまれない。

韓国の海外養子縁組の一端を垣間見る話。海外に臓器売買のために売られて行く子供や、単に働き手としてひどい扱いを受けながら生きて行かねばならない子供、誘拐されて海外に連れて行かれ子供ができない夫婦の養子になる子、そんなことがまだまだ韓国にの闇としてあることを淡々と映像にした作品。

バービーの手紙のsorryの文字に車を追いかけて行くスニョンの姿が切ないです。
馮美梅

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