トカゲロウ

ウォッチメンのトカゲロウのレビュー・感想・評価

ウォッチメン(2009年製作の映画)
3.3
原作は傑作と評されるアメコミ。
それを忠実に再現したらしいですね。
パッケージを見ての通り、終始暗い雰囲気が漂います。

正義を執行するスーパースターたちがチームとなり米国の治安維持や戦争に一役買うが、国民の恐怖からの反発を受けて活動中止の処分を受ける。
数年後、チームの一員の「コメディアン」が殺される。犯人は誰だ?動機は?

まず、ボブ・ディランが流れる「スーパースターの歴史を学ぼうOP」が素晴らしい。
多くの人はこのOPだけで虜になってしまうでしょう。
そして個人的にはそれがピークでした(笑)
映像は唸らされるほど凝っていますし、アクションシーンもキビキビとした動きです。
アメコミらしくない地味で地道な捜査もツボです。
まぁ、なんといっても「ロールシャッハの兄貴」がカッコ良いのですよ( ´∀`)

しかしながら、ツッコミ所が満載です。
ヒーローと言ってもDr.マンハッタン以外はあまりも人間臭い登場人物たち。おそらく意図的でしょうが、少しやり過ぎ感はあります。
簡単に穴兄弟になっちゃうもんなぁ(・・;)
そして、問題のDr.マンハッタン。
未来も読めて巨人にもなれる彼は、他のヒーローたちからも一目置かれる神レベルの強さ(笑)
独りになりたいからって火星に引きこもるなんて!!そりゃあ、ベトナム人も降伏するわ!
ロールシャッハ兄貴が活躍する前半はスリリング且つサスペンスも入り交じり良かったのですが、Dr.マンハッタンが活躍する後半は映像の力業という感じで微妙でしたね。

個人的には、そこまで面白くはなかったのですが賛否併せて語り継がれる作品ではあると思います。
「正義」とは一体なんなのか?
ラストのロールシャッハの悲痛な叫びは観る者の胸を突きます。
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