これは面白い。そしてしんどい。
米ソ冷戦期にアメコミヒーローが現実に存在したら……という改変歴史SF。
本物の超能力を持っているのはDr.マンハッタンただ一人で、あとのヒーローは普通の「腕っぷしが強い人」。
そのなかであるヒーローが殺されたところから、ロールシャッハ(かっこいい!!)が捜査に動き出す。
映画的文法からいってもいわゆるアメコミヒーロー的な撮り方ではなくて、がっつりサスペンスのそれなのがいい。
次第に真実に迫っていく過程がヒリヒリする。
ラストまで展開どれもすごく好きだったんだけど、敢えて難点を挙げれば解りやすい盛り上がりはないし、回想シーンで安易にキャラクターを掘り下げるやり方は陳腐。
群像劇としてもやや錯綜気味で、むやみにストーリーを難解にしてしまっている気がする。
原作がむちゃくちゃ良さそうなので読みます。