殺人蝶を追う女の作品情報・感想・評価

「殺人蝶を追う女」に投稿された感想・評価

米菓子製造機がポンポンと部屋を埋め尽くすほど菓子を吐き散らすなかでのまぐわいシーンはたぶん一生忘れられない。
死なない老人、ガイコツ美女など前半はシュールな展開が目白押しだが、中盤以降は息切れする。
一応「意志こそが大事」という一貫したテーマはあるが、B級感あふれる肩の力の抜けた怪作だった。
sonozy

sonozyの感想・評価

3.5
韓国の鬼才キム・ギヨン監督によるクセの強い怪作。
厭世的で鬱気味の大学生男子が、自殺願望と生きる意志に揺れ動く物語。

厭世的で鬱気味の大学生ヨンゴルが、ナンパな友人に誘われピクニックに行き、蝶を網で取っていると、川辺に一人座っていた女からジュースを勧められる。
二人で飲むと、なんと自殺するための毒入りで、一人で死にたくなかったからと勝手な言い分を残し彼女は死ぬ。
苦しみながら一命をとりとめたヨンゴルは、彼女がつけていた蝶のネックレスを遺品としてもらい、その日以降、死に取り憑かれてしまう。

暗い部屋で毎日袋麺のみ食べているヨンゴルのもとに、ある夜、怪しい老人がやってきて、“生きる意志”についての本を読めと押し売りを始める。
追い返したヨンゴルは、梁に吊ったロープに首をかけようとするが、再びその老人がケタケタ笑いながら登場し、やはりこの本が必要だ、意志があれば死ぬ必要などない!と力説。

邪魔されたヨンゴルはカッとなり揉み合いの末、老人を包丁で刺し殺してしまう。だが、老人は血も失い心臓も止まったが、意志の力でまだ生きているぞと死に顔ながら喋り続け、地中に埋めても蘇り、最後はガソリンをかけて焼いてしまう。
しかし、今度はガイコツとなった老人がやってきて(笑いのツボその1)、意志があるからまだ死んでいない!と、何としてでもヨンゴルに生きる意志を認めさせようとし、最後は灰となって消えるが、その灰に「意志」と書くヨンゴル。ここまでされれば、さすがに生きる意志を授かったのか?(笑)

鍾乳洞の見学に行った際、2,000年前のミイラ(骨)を盗み出し家に持ち帰ったヨンゴル。
天井からの雨漏りの水滴が骨にかかるとなんと美女が蘇り、人間の肝臓を食べないと10日間で元のミイラに戻ると語る。
人間の肝臓は簡単に入手出来ないからと、彼女の食欲を満たすためヨンゴルは薄い煎餅みたいな米菓子を作る機械を持ち込み、次々に機械から吐き出される煎餅が飛んでくる場で二人は結ばれる(笑いのツボその2)。
やはり肝臓が必要とヨンゴルに包丁を向ける女だが、愛が芽生えたため出来ず、ミイラに戻ってしまう。

ナンパな友人と共に、彼女の骨を持ち、考古学の教授を訪れるヨンゴルは、住み込みの助手として雇われる。
そこで出会った教授の娘ヘウォンは、ヨンゴルがピクニックで毒入りジュースを飲まされた女の友人で自殺願望を持っており、同じ蝶のネックレスをしていた・・・
更にストーリーは、幻覚とも現実ともつかぬ世界へ・・・

① 見知らぬ自殺願望の女。“生きる意志”押し売り老人。
② 2,000年前のミイラから蘇った美女。
③ 考古学教授。二人目の自殺願望の女(教授の娘)。
という三部構成的な展開を通じての、若者への“生きる意志”取り戻せエールなのかな?

クセの強さがクセになりそうな世界でした。笑
(英語字幕にて)
ヒチ

ヒチの感想・評価

3.5
開始5分で無理心中に巻き込まれてて笑った。その後は絶対死にたい主人公 vs 絶対死なないオッサンの不毛な戦いが始まったり、2000年前の女性のミイラが生き返って愛を知ったり臓器を喰われかけたりする。面白さでいうとそこがハイライトで、そこから先は大団円の終盤までえげつない中弛み。何か事件追ってるけど何の事件かわからんし会話もつまらん。急にショベルカーで襲われるとこはおもろいけども。ラストはとうとうイカれっぷりが限界突破し、今までの人生で観たことのないレベルの酷さで感動。お前が蝶になるんかい。

韓国の巨匠の監督の映画を観にいくぞ!ってテンションで観ると絶対外すので、『デスレース2000年』とか『悪魔のいけにえ2』とか観に行く気持ちで観るのが良いと思います。
じょう

じょうの感想・評価

3.0
シネマヴェーラでみた。
意思の力…!
話の内容は全くわからなかったけど最後15分は笑いが止まらなかった。
ぴよ

ぴよの感想・評価

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『下女』の次に面白い気がする。
めくるめく謎展開が約2時間繰り広げられる。本作でも2階建ての家が舞台となり、階段が登場。階段がお好きなんですねー。2000年ぶりのトイレや自動焼菓子製造機のシーンはマジ爆笑。足が悪くて2階に上がれないはずの女中が最後には2階にいたような気がするのだが。DVD化希望。
aiueo

aiueoの感想・評価

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なにが映っていましたか?という質問に作品の背景やテーマを答えてはいけない。その質問の文字通り、画面に映るものを答えなければいけない、という話があるが、この映画ではむしろ、なにが映っていたか以外の情報を得ることが不可能。登場人物から「意志」とか「死」とかいったセリフが発せられるが、そこからは、「意志」とか「死」とか言ってる人が出ているということしかわからない。
高笑いでロウソクを吹き消す生首。砂浜のキャンプファイヤー。
セックスしてる男女と菓子製造機。なんなんだ。なんでこれで笑ってしまうのか。
japonicax

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3.2
主人公の住んでる山の上の家がRodrigo D No Futuroで観られる80年代メデジンのスラムみたいだった(金持ちが低い土地に住んで高い土地にスラムが広がる)。鍋から直で食べるインスタントラーメンが全く美味しそうでないのがいい
buccimane

buccimaneの感想・評価

4.0
麺ばかり食べて死にたくなるのわかり過ぎるし青年から大人になる男の気持ちの問題と思うと全てが納得。
途中何度かウトついてしまったぽいけど…。
男が最初着てるハイネックの馬プリントが微妙過ぎて凝視してしまうし最後にギラギラな黒シャツ着てるのも露骨で笑った。
娘さんの部屋の内装、特にガラス戸のデコレーションがめちゃ良かった。
その本が黄金製であっても興味ねぇというのも言いたいセリフ。
これまたトンデモナイ映画。約120分のうち、序盤と終盤を除いた半分ぐらいがおそろしく退屈で、周囲からいびきが聞こえてきたり、あたまをコックリしている観客も少なくなく、でも、序盤で繰り返し言われる「意思の力」で死を克服するということが、そのまんま観ているこちら側にも降りかかってくるかのようで、まさに「意思の力」で死=眠りに耐えるような感じになってきて、終盤でいきなり謎の盛り上がりをみせて異様な怪力にコテンパンにやられてしまった。
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