うちゅうゴミ

麦子さんとのうちゅうゴミのレビュー・感想・評価

麦子さんと(2013年製作の映画)
3.8
ボーイッシュな高校生役から、あっさり引退してしまうまでの、「大人役」を演じたわずかな期間の堀北真希を撮っている時点で勝ち。ありがちな役どころなのに、堀北真希が演じてるだけでちょっと時空が歪む。
母という偶像を通して自分を見つめ直す話だが、すべてのキャラクターを役割に押し込めたがる吉田恵輔の脚本がむしろ功を奏している。母の母らしさとはどこまでも作り物で、結局のところ自分がそちらの側に立ってみないと気持ちなんてわからない、という結論は諦観のようでいて清々しかった。